タンパク質危機（プロテイン・クライシス）という言葉をご存じでしょうか？
人口に対して、タンパク質の需要と供給のバランスが崩れることを指していて、早ければ2025年から2030年には需要が供給を上回ると言われています。
主に畜産による牛・豚・鶏の生産には多くの資源（エサ・水）が必要なことから、それらの供給が不足すると予測されることから問題視されてきました。
肉が完全に食べられなくなるということではないのですが、手に入りにくくなったり、肉類の価格が他と比べて上昇したりするなどの影響が指摘されているのです。

私たちは「将来に向けて新しい食材を作りたい」と考えました。
目指したものは

• 第一に、とにかく美味しいこと
• 第二に、赤ちゃんやお年寄りでも安心して食べられること
• 第三に、タンパク質をはじめとする栄養価が豊富なこと
  です。

日本人の食卓にあって当たり前な豆腐のように、自然な方法で作られていて、子供から大人まで安心して食べられて、それでいて栄養価も豊富な食材を作り出したい。
それが私たちの目標になりました。

ハッコウHDグループでは、2011年から「豆類」に着目して開発に取り組んできました。
豆類の発酵技術の研究者である明治大学農学部　加藤英八郎先生との共同研究の末、豆類を皮ごと発酵させることでシート状にまとまる「アラネア®発酵」の開発に成功しました。

「アラネア®発酵」の特徴として

1. 豆を皮ごと発酵させることが出来るため、食物繊維やタンパク質やイソフラボン等の栄養価を余すことなく利用できるということ
2. 発酵させることで旨味成分であるグルタミン酸を煮豆の9倍以上に増やすことが出来ること
3. 苦み成分であるアルカロイドが減少すること
4. 様々な調味料との馴染みがよくなって料理への応用の幅が広いこと
5. 加熱調理しても豆特有の臭みが少ないこと
6. シート状にまとまるため歯ごたえ・食感が楽しめること

牛乳を乳酸菌発酵させた製品カテゴリをヨーグルトと呼ぶように、私たちは豆類をアラネア®発酵させた製品カテゴリを【醸豆（JYOZ／ジョウズ）】と名づけました。

皮ごと大豆に発芽玄米を加えて作った醸豆製品の第一号である「テンペスト」は美味しくて、食べやすく、タンパク質や美容に良いとされる大豆イソフラボン、食物繊維が豊富な安心・安全な製品として2017年に完成しました。

発売後あっという間に「美味しい」と評判になり、神奈川県葉山町にあるスーパーマーケットスズキヤに採用されるなど、おかげさまで根強い人気を頂戴しています。

私たちは食を通じて、皆様の食卓がより豊かになることで、健康で安心・安全な食生活を過ごせるために努力してまいります。